2023.06.19
この記事はこんな方におすすめ
この記事を読むとこうなります
「患者満足度調査をやってみたいが何から始めたらいいかわからない」
そんなお悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。
患者満足度調査をやみくもに行っても、サービスの改善などに活かせる効果的なデータを集めることができません。事前にしっかりとした調査設計が必要です。
今回は、患者満足度調査を始める前に考えておくべきポイントや手順について解説していきます。
「とりあえず調査してみたらなにかわかるだろう」と十分な準備なく調査を行ってしまうと、その後に活かせるような有用なデータを集めることができません。事前にしっかりとした調査設計が必要となります。以下の項目を念頭に準備をしていきます。
最も重要ですが意外と難しいのが調査目的を明確にすることです。
「誰が」「どのような目的で」調査を行うのかを整理します。
このように「誰が」「何のために」といった目的を明確にすることで効果的な調査を設計することができます。
目的が明確になったら調査方法を考えます。方法は2種類あります。
目的に応じて、どのような人に聞くか、何人に聞くかを決めましょう。ご本人か家族か、サービス利用歴、年齢、性別、主病名などの属性に着目します。疾患や身体状況などの事情で回答ができない人は対象から除きます。アンケートの場合はサービス利用歴などを含めて回答してもらい、属性ごとに集計できるようにしておきます。
まずアンケートの設問の立て方について解説していきます。
設問の最初に、ネット・プロモーター・スコア(NPS®)の設問を置くことが一般的です。設問としては「あなたは診療サービスを親しい友人や知人にどの程度おすすめしたいと思いますか」という推奨度に関する質問になります。NPS®については「患者満足度調査の基礎知識」で解説していますので参考にしてください。
設問項目を考える際には、患者さんの体験場面に沿って患者さんがどの程度満足に感じているかを問う設問を作っていくとスムーズに作成できます。患者さんは医療機関との関わりの中で様々な体験をします。一つ一つの体験が満足できないものであれば、他の人へ同じ診療サービスを勧めたいとは思わないでしょう。患者さんはどこに対して満足していて、どこに対して満足していないのか、体験場面ごとに満足度を聞いていきましょう。
患者さんの体験場面ごとの設問のほか、組織で大切にしている理念に関する項目を設けてもよいでしょう。各項目に対してどれだけ達成できているかを調査して、現状の把握や振り返りを行うことができます。
設問数が多すぎると回答するのが大変になるので、両面印刷で1枚に収まる程度の設問数がよいでしょう。
インタビューの場合は、設問を絞って、一つの設問あたり10~15分程度のインタビューが行えるように設定するのがよいでしょう。
調査の目的に応じてどのように分析していくかを事前に決めておくことで、調査結果の活用もスムーズになります。主な方法は下記の3つです。
④注意観察項目:推奨度との関連はそこまで高くなく、満足度も低い項目です。改善すべき優先度は②より低いですが満足度も低いので注意しておきましょう。
このように分析手法は様々ですが、分析にあたっては統計などの専門的な知識も必要となります。専門的な知識を持つ担当者がいない場合は外部サービスを使って分析を依頼するのも一つの方法です。
以上が患者満足度調査を始める前に行っておくべき準備です。
想像していた以上にやることが多いと感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
患者満足度調査はサービス改善や売り上げアップのための重要な活動ですが、事前準備や集計などで手間のかかるものですし、分析にあたっては専門的な知識も必要となります。
自分たちで全て行うこともできますが、外部の調査代行サービスを使った方が効率的で効果的な調査ができる場合もあります。もちろん費用はかかりますが、自分たちで行う手間や人件費を考えると外部に委託した方がよいケースも多くあります。組織のリソースを考慮して外部委託も検討してみましょう。
全国のクリニック・診療所を対象にした調査(※4)によると、クリニックの5割が患者満足度調査を「必要と考えているのに実施できていない」、調査を実施しない理由のトップは「手間がかかる」が挙げられていることがわかりました。
(※4)株式会社Qlife,「患者満足度調査」診療所での実施実態に関する調査結果報告書
患者満足度調査は準備から実施、その先の集計や分析まで多くの時間が必要です。その手間が障壁となって実施できていない医療機関におすすめなのが調査代行サービスです。
在宅医療専門のコールセンターOkitell365の満足度調査サービスでは、調査計画から集計、分析までアンケート実施する上で面倒となる業務の多くをサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。
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